だって私達が生きているのは現世なのだから
2013/07/06(Sat)
ドラマDモード「深く潜れ ~八犬伝2001~」 NHKオンライン

関連作品紹介コーナーを書いているところなのだけど、感想記事を書いてなかったなあと思い簡単に記そうかと思ったのだけど感想らしい感想文を書いてなくて、今も書く気はしない。何かと言うともう13年前のドラマになるのだが鈴木あみさん主演のドラマ「深く潜れ ~八犬伝2001~」のことである。2000年のドラマなのに何故2001なのだというツッコミはさておき

4月頃にちょっと機会があって見ることが出来たのだが、コーナーの方にも書くけど別にそこまで八犬伝してるわけでもない、痣もなければ珠もないし人物の名前が共通しているわけでもないし玉梓や伏姫や八房がいるわけでもないので正直八犬伝度にはものすごく欠ける。おそらく脚本の方からすれば八犬伝=共通の目的を持って集まった八人の物語という感じなのだろうし、枠組みとしてとか、そういうニュアンスで使いたかったんだと思う。八犬伝を期待した人が見ると面食らうだろう。作品的にはむしろ“アンチ”八犬伝な気がする。
と言うのも「前世」を信じて、いわば依存して生きる人を応援するように見えて皮肉っているようにも見えたからだ。勿論主人公の香美が言ったように前世が必要な人だっているし(要は何かに依存しないと生きていけない人だっている)前世やそれを信じて生きる人を馬鹿にすることは出来ない。それもドラマで描かれていることなのだがどーも痛烈にそういう人達、それが縁になって集まって絆を深めている人達を皮肉っている感じがして、何ともモヤモヤするドラマであった。その前にプレイした「るいは智を呼ぶ」がこれとは逆のベクトルで絆を描く物語でなおかつ素晴らしい作品だっただけに余計。

脚本の方のメッセージによると「何年も前に、少女たちの間で流行ったある現象についてのルポを読みました。少女たちは自分の前世が騎士やお姫様だと信じ、前世での仲間を探し求めたそうです。これを読んだ時、ふと、彼女たちはこれからどうやって生きて行くのかと思いました。」これがこのドラマの原型です」と、ホームページにある。日渡早紀の「ぼくの地球を守って」のあのメンバー達を思い出す。なるほどそういう、きれいな物語のアフターを描いている、ロストもの、と言えばいいのだろうか。前世などは無い。私達にあるのはこのくそったれた現世だけだ、とでも言いたいのだろう。
確かに、あくまで私達が生きるのは前世ではなく現在、現世である。私はこれを見ながら「前世のことで今は現世なんだから誰が裏切り者でもいいし、正直どうでもいいやん……あほらし……」とややうんざりしながら見ていたことを正直に書こう。いや、考えて見るならばむしろこうやって「うんざり」と「あなた達が生きているのは前世では無くあくまで現世である」と視聴者に伝えることが狙いだったのかもしれない。ならば私は狙い通りにいった視聴者であろう。
前世はどうでもいい。現世である。多分わたしは前世を必要としないタイプの人間なんだろう。まあ、あるとは思うし信じてもいるのだけど、あくまで生きているのは現世である。それがあろうがなかろうが求めても手に入れられない前世という名の幻影など追うだけ無駄である。そんなものに依存するくらいなら私は現世にある確かなものを信じて、依存して生きていきたいのである。
それが当たり前だ。当たり前だ。自分は今の自分でしかないのだから。

最終話で「前世など利用すればいい」と言われていたが、確かに、したたかに生きていく為ならば「無いもの」を「あるもの」だと騙しこみ、偽りの絆を真実の絆に変えて生きていくのも手段である。でもそう言われてしまうと、前世を純粋に信じ依存して生きている人に対し配慮がなっていないような気もするのだが。前世が貶められたような気がするのだが。他者の幻想はその人にとっての真実であり現実だ。だから壊さずに尊重したいのだ。

何やらしまりのない記事となっているのでいっそしまらずに終わろう。NHKオンデマンドとかで配信してくれないものか。いくらなんでも入手困難過ぎる。
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