心に剣 輝く勇気 【バケモノの子ぷち感想】
2015/08/07(Fri)
このタイトルだと仮面ライダー剣になっちゃうのですが、バケモノの子見た人ならピンときてくれるだろうなあと。
もう二週間近く前になっちゃうんですが、細田守監督の最新作「バケモノの子」を見てきました。前作のおおかみこどもは公開終了ギリギリにいって、その前のサマウォは見に行かないで、一作目の時かけは、ミニシアターであるシネモンドで見て。スタジオジブリが担ってきた夏休み恒例の長編アニメ映画をこれからは細田守監督のスタジオ地図が引き継ぐんじゃないかなあ、と何となく感じています。細田監督=夏のイメージがすっかりついてます。あ、あとこれは単にたまたまそうだっただけですが三月から五月にかけて細田監督も演出に携わった明日のナージャを見ていたこともあって、ちょっと細田氏びいきになってたりします。といってもあんまり他の作品は知らないけど。天使になるもんっ!にも参加してたの知らなかったのでめっちゃ見たい。

バケモノの子 (角川文庫)
細田 守
KADOKAWA/角川書店 (2015-06-20)
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おおかみこどもは人によって賛否両論だったので(私は面白かったですけど)(育児やシングルマザーを扱う作品というのは風当りが強いことよのう)バケモノはさてどうかなーと思っていたのですがまあまあ好評のよう。私のTLの観測では。で、私的にもすごく好きなお話でした。順番付けるなら、時かけ>バケモノ>サマウォ>おおかみこども かな。すごく私好みする題材だったってのが大きいですかね。何事もそうなんだけど

時間が経ってるので大したことは書いてない、感想ツイートの再録のような形になりまして短いですが以下ネタバレ防止のために続きへ納めます。







自分は疑似家族ものや父子もの、師弟ものが大好きなたちなので、バケモノの子、すごうく面白かったです。シンプルに言い切りますが、これでピンときた人はぜひとも劇場に足をお運びください。

で、この「バケモノ」というもの……作中では熊徹たち獣人を「バケモノ」としていますが、本当の意味のバケモノ――化け物っていうのは、人間。人間こそが本当の“化け物”なのかもなって 心に闇があって… それがちょっと膨らんだだけでとんでもないことを引き起こす。通り魔的衝動だったり、怨恨が積もりに積もってばん!と弾けたりするような……よく言われますよね、一番怖いものは人間だって。私もそう思う。で、人間である限り作中でも描かれるこの心の闇ってのは払いきれない。どう折り合いをつけて生きていくか。それを断つために、心にどんな剣を持つか。人間と言うバケモノに生まれた私達に問いを投げかける作品であったとも思います。
本の栞(の腕輪)のリレーがよかったですね。楓から九太、九太から一郎彦。あれは心の闇に立ち向かった者から次の者に受け継がれてくんだな。メルヴィルの白鯨がモチーフとして出てきたけど、楓が「あれは自分と戦ってる」って言った通り。そう、心の闇は自分との戦い。闇っていうか「影」って言う方が近いのかも。九太の闇も影として最初は現れたし。あ……立ち向かったっていうか一郎彦はこれから立ち向かうってことで。立ち向かったんじゃなくて呑まれた、あるいは呑まれそうになった者に受け継がれてくみたいな。本の栞ってのが結構重要じゃないかなと思います。知性とか想像力とか、闇を払うエネルギーはそこから生まれてくるよ、というメタファーにも感じる。

ところで話は変わるけど熊徹の言う「意味は自分で見つけろ」って哲学すごく好きで自分もよく書いたりします。個人主義というか、自分の考えを持つことが大事みたいな。 あとこれもやっぱ好きなんだけど「独りで戦ってるわけじゃない」って楓の言葉いいですよねえ。すいませんツイートの再録なんで話に道筋が整ってなくて。それがクライマックスの大太刀・熊徹と九太に繋がるわけですよ、二人で一人の剣士(ダブルドライバー)! そう、仮面ライダーWで喩えるなら九太も熊徹もそれぞれ一人で、やせ我慢で維持はってるロストドライバーで戦う戦士の状態だったんですが、本当は二人で一つ。誰もが完璧じゃないし、誰もが本当は孤独でいるからこそ、ちょっと逆説的な言い方になりますが「ひとりでは無い」のですな。最初に父子ものと書いたけど、熊徹と九太の、父子であり師弟であり、どこか夫婦みたいな感じはすごくほほえましかったわ。でもほんとは…ロストドライバーって言ったけど…痩せ我慢で独りでいるもの同士、ゆえに似た者同士で、だからこそ強く繋がれたんだろうなあなんて思いますね。一人と一人が合わさって強くなった。ひとりで戦ってるわけじゃない。あー好きだわー ダブルって書いたけど電王にも近いかな? 熊徹がモモタロスっぽいし。
胸の中の剣って序盤の台詞でなんとなくラストが想像ついたけど、さすがに熊徹自身が剣になるとは思わなかったなー なんか似たような展開、なんかあったよね… 女の子や男の子が武器になるやつ…変身するやつ! なんだっけ… 違う、ウテナはアンシーの中から剣が出て、ウテナが車になるのはアドゥレッセンス黙示録で……そいえば細田監督はウテナにも携わってたんだっけ。って調べたらその劇場版の演出だか絵コンテだかしてるやんけw まあとにかくそういうの好きですよ! うーん異聞の村雨か?(カラスから刀に) 刀語のとがめが女の子なのに刀って設定でしたっけ…? 読んでないからわからにゃい
まそれはおいといて わりと最近好きなモチーフの「己の中の闇と戦う」ってののど真ん中撃ってきた作品だったので今後の創作活動に活かされればと。つか熊徹・百秋・多々良がまんま書きたい作品の人外三人みたいな感じだったな… まんまってほどじゃないか 創作欲が刺激されるのはいい作品である証拠です。いい作品をありがとうございます。

あとはつらつらと。渋谷での戦闘シーン、「これが特撮だったら次の瞬間採石場になるのに…!」って考えてたw 九太のお父さんって何で失踪してたんだろう…あとチコは何者なのだ。お母さんの分身ってことでいいのか。多々良が大泉さんて気付かなかった…毎日まれ見てるのに 声といえばチコが諸星すみれちゃんってのにキャストロールで知ってもうびっくりしましたよ。い、いちごー!? すみれちゃんー!? ってw それとは別にしてチコめっちゃ可愛かったです。なんかあれだな、ダイの大冒険のゴメちゃん的な何かだと思ってたw あと一郎彦が見てた時、この声宮野さん? えーでもメジャーな声優さんなんか使ってくるのかなあ……と思ってたらホントに宮野さんだった。私のダメ絶対音感なかなか捨てたものじゃないな。俳優の方を多く起用されているので意外でした。一郎彦、少年時代は黒木華さんだし! さすがに山口勝平さんはすぐわかったけどね。声優さんはわりとわかるけど、俳優さんは声をメインに意識しないので、メジャーな方でもなかなか気付けない……。あと宗師の津川さんもキャストロール見るまで気付かなかったー。津川さんは声がすごい特徴的だからこの方声優でも通せそうだ。
猪王善は金沢の山の医王山(いおうぜん)から来てるんかな?ってちょっと思っちゃった。細田監督富山の人だし、知っててもおかしくないと思うし……人間を弟子にした熊徹にあんなに反発したのは、一郎彦をバケモノと偽って育てていた罪悪感あってのものなんだろうなあ……
宗師うさぎで可愛い♡ たしかサマウォのキングカズマもうさぎでしたよね。もしかして……?なんて思ってしまった。さっきも書いたけど津川さん本気でずっと声優してたんじゃないですかってくらい声の演技に違和感なくてビビりました。化け物界はみんな獣人なので、子供たちが見てても楽しそうですね。各地域の賢者たちも可愛いし。アザラシの人かわいくて好き。

以上で感想おわりーかな。ミスチルの主題歌がとてもよかったので、iTunesかどっかに無いか探してこようかな。グランドエンディング感があります。熊徹はもういないけどずっと九太の心の中にいるっていうのも、寂しくて切なくて、でも幸せを感じられる終わり方でした。次回作も楽しみにしています。
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